食欲がない

 
報告者:菊地 光雄(カイロプラィティック・コンディショニング・ルーム・K

2018.7.13

【初めに】 胃痛を伴って食欲が無く食事が出来ず疲労困憊している症状に心理的要因が影響していると内科医に指摘された患者を心身相関的な視点でPCRTで早期改善した症例を報告する
【患者】 中学3年生 女子
【主訴】 食欲が無く食事ができない
胃痛
気分がすぐれない
体重減少
【発症日】 5月20日ごろから腹痛を発症し食欲がなくなる
【特記】 2週間飲み薬を服用するが改善がみられないので専門医が「精神的なものからかもしれない」と言って心療内科を勧められた
修学旅行前にグループ決めがあり、はじめての人とグループを決めるのに違和感があった
【来院動機】 以前に弟が「アリス症候群」で改善されたことを思い出して来院する
【初検】
6月5日
視診:顔が痩せこけて青白い、元気がない、体幹が前かがみ
触診:上腹部中央部(鳩尾下部)、左腹部中央に圧痛と硬結
問診:発症前に何かありましたか?
「修学旅行のグループ決め」で嫌な思いをした

【PCRT検査】
目安検査
腹痛接触
臓器圧痛(胃、左大腸)
経絡(左小腸)
食べられないイメージ
腹痛9/10

【施術】
ハード面 左小腸経⇒井合穴調整法
ソフト面 大脳辺縁系⇒信念⇒自省心・同情心(グループ)

【施術後の評価】
目安陽性反応が陰性になる
顔に赤みがさして血色がよくなった
笑顔が見られた

【6月8日】 二回目来院時の評価
スープが美味しく飲めるようになった。
学校給食の汁物も飲めるようになった。
腹痛もほとんど無くなった

【施術】 目安検査:腹痛1/10 御飯が食べられないイメージ 経絡(左三焦経)
ハード面 左三焦経⇒井合穴調整法
ソフト面 大脳辺縁系⇒信念⇒自省心(グループリーダー)

【施術後の評価】 目安検査:腹痛0/10
御飯が食べられないイメージ陰性
経絡(左三焦経)陰性
積極的に会話ができるようになった

【6月13日】 三回目の来院の評価
ご飯者が少し食べられるようになった
学校給食も半分食べられるようになった
腹痛なし

【施術】 目安検査:グループリーダーイメージ
ソフト面 大脳辺縁系⇒信念⇒競争心(グループリーダー)

【施術後の評価】 目安検査 グループリーダーイメージ陰性

【6月25日】 四回目の来院時の評価
腹部圧痛1/10 痛みイメージ

【施術】 目安検査:腹部の圧痛1/10、痛みイメージ
脳幹脊髄系 聴覚⇒母親から注意される
大脳辺縁系 感情⇒劣等感

【施術後の評価】 目安検査:腹部の圧痛0/10、痛みイメージ陰性
脳幹脊髄系 聴覚⇒母親から注意される陰性
大脳辺縁系 感情⇒劣等感陰性

【考察】 心身相関的な関係性が影響している症状は、薬物療法などの一般医療では改善が見られない場合がある。施術者は心理的な影響があることを早期に見抜くことで適切な対応ができる。早期改善ができる背景にはいくつかの要因があった。専門医が心理的な要因が関係していることに気づき適切な指示ができたこと、患者の家族がPCRTで弟の症状改善を体験しているので当院の施術法を理解していたこと、更に患者自身が発症の前に心理的な影響があることを理解していた事などがPCRTの早期施術ができたのではないかと思う。早期治療が脳の学習記憶が強固にならず早期改善につながると思われる。