急性腰痛

 
報告者:望月 久嗣(望月治療院

2015.11.11

【患者】 48歳 会社員
【主訴】 腰部(左腰方形筋周辺)の強い痛み
【問診】 テニスの練習最中に歩行が困難なほどの急性腰痛を発症。
腰痛発症の翌日に奥様に歩行を補助されながら来院。
腰部の前屈、後屈、側屈ともに痛みが強く不可能。
立位を保持する事も難しい状態。
来院日の2日後に出張を控えており短期間での改善を患者様が望んだ為、
2日連続で治療をする事になった。

【施術】 ①8月31日
アクティベータメソッド
左PD AS PI L5 L4 L2 T8 T4 C1
左腰方形筋 右腰方形筋 左中臀筋 左梨状筋 左大腰筋 右大腰筋

アクティベータ治療終了後、PCRTの体幹軸を中心とした筋肉、関節の
調整を行う。
・両下肢の上下反復振動にて陽性反応→加算振動法にて矯正
・両下肢の左右反復振動にて陽性反応→複合刺激としてブレインマップ、左上部頸椎を押さえながら加算振動法
・両下肢の体幹軸方向への圧迫にて陽性→加算振動法にて矯正。

アクティベータメソッドとPCRTの体幹軸を中心とした筋肉、関節の
治療のみで痛みが大幅に軽減して、歩行が治療前より容易にできる様になった。
明日の2回目の治療に備えて睡眠を十分にとって頂く事を伝え治療終了。


②9月1日
2日目の来院時、治療前に患者様に痛みの強さをVASで確認。
前日の初来院時の痛みを10とすると2日目来院時には5まで軽減

アクティベータメソッド
左PD AS PI L5 L4 L2 T8 T4 T1 C1
左腰方形筋 右腰方形筋 左中臀筋 左梨状筋 左大腰筋 右大腰筋

前日と同様にアクティベータ治療終了後、PCRTの体幹軸を中心とした筋肉、関節の調整を行う。
・両下肢の上下反復振動にて陽性反応→加算振動法にて矯正
・両下肢の左右反復振動にて陽性反応→複合刺激としてブレインマップ、左上部頸椎を押・さえながら加算振動法
・両下肢の体幹軸方向への圧迫にて陽性→加算振動法にて矯正。
・仰臥位による腰部左回旋にて陽性反応→加算振動法にて矯正

2日目の治療終了後には痛みはまだ若干残るが日常動作は問題なくできるくらいに回復。
VAS評価で初来院時の痛みを10とすると2日目の治療終了後には2まで軽減。
翌日より患者様が出張の予定がある為、急性腰痛の治療は2回で完了となりました。
歩行困難なほどの急性腰痛から2回の治療のみで改善した事で患者様に大変お喜び頂き、現在も2週間に1回のメンテナンス治療として通院頂いております。

【まとめ】 私の治療院では都心のビジネス街という事もあり、ストレスを抱え忙しく働くビジネスマンの急性腰痛を治療する機会が非常に多いです。
今までは急性腰痛にはアクティベータメソッドのみで対応していましたが、数か月前よりPCRTの主に体軸を中心とした筋肉、関節のエネルギーブロックの調整も取り入れたところ以前にも増して治療効果が向上いたしました。
アクティベータ療法では対応できない、筋肉、関節に対する抑制系への調整がより一層治療効果を高めているようです。
急性腰痛の大部の患者様に筋肉、関節に対する抑制系の反応が見られることから、力みすぎて力が抜けない状態になっている事が急性腰痛が引き起こされる原因の一つになっている事が推測されます。
今後の課題としては、患者様のハード面の調整だけでなく感情などのソフト面に踏み込むようなPCRTの導入を積極的に行い、より本質的な治療を目指していきたい。