ロングアイアンのゴルフイップス、バンカーイップス

 
報告者:石田 尚也(ひより整骨院

2023.6.27

【患者】 51歳 女性
夫とは離婚 娘と息⼦はいるがそれぞれ独⽴し⼀⼈暮らし
10年前からゴルフをはじめアベレージは83 ベストスコアは78
【主訴】 年齢的に体の全体的なバランスを整えたり、体の強張りを改善したいと思い来院
肩や腰の症状はあるものの困っているほどではない。
【症状】 他のクラブでは出ないロングアイアン時に体が硬直してしまいスムーズなスイングができない。
バンカーショットの際、今までは1度で脱出できたのに、最近のラウンドでは⼒が⼊ってしまい1度で出せなくなった。
【施術】 <第⼀回⽬ 2023年4⽉1⽇>
体のバランスを整えたいとのことで、⾝体症状に関してはAMと⾻格矯正を⾏う
本当の悩みは最近ゴルフでうまくいかない事があるとのことでPCRTを説明 次回施術を勧める

<第二回⽬ 2023年4⽉7⽇>
ロングアイアンのイップス治療スタート
目安検査
① 右⼿の第2指、第3指陽性
② イメージで6I、7I陽性
③ 右⼩脳陽性

機能評価チャート
      意識レベル 身体レベル
現在の症状   7      8
メンタル系   8      9

EB検査
組合せ:ブレインマップ(右⼩脳陽性)
メジャーを右⼩脳とする

調整
認知調整法
▶⼤脳辺縁系 ▶信念1 ▶警戒心
また失敗するのではないか

▶信念2 ▶利⼰⼼
よく⼀緒に⾏く仲間のヤジに対して

全て陰性化

機能評価チャート再検査
      意識レベル 身体レベル 術後検査
現在の症状   7      8  →  3
メンタル系         9    →  3


<第三回⽬ 2023年4⽉14⽇>
施術から5⽇後のラウンドで驚くほどロングアイアンがうまくいった
同伴者からもスイングがスムーズになったと褒められた。

目安検査
① 右⼿の第2指陽性

機能評価チャート
      意識レベル 身体レベル
現在の症状   5      6
メンタル系   7      8

EB検査
組合せ:ブレインマップ(右⼩脳陽性)
メジャーを右⼩脳とする

調整
▶⼤脳辺縁系 ▶信念1 ▶警戒⼼
他⼈の視線に対しての警戒⼼
▶信念1 ▶復讐⼼
同伴者のヤジに対して納得できない

全て陰性化

機能評価チャート再検査
      意識レベル 身体レベル 術後検査
現在の症状   5      6  →  3
⾃律神経系         8  →  3

<第四回⽬ 2023年4⽉21⽇>
ロングアイアンイップスの症状はラウンド中出現せず、PRTでも陰性
最近ガードバンカーでの失敗からスイングの際に⼒が⼊るようになった。

目安検査
① ⾝体反応陰性
② ガードバンカーイメージ陽性
③ フェアウェイバンカーイメージ陰性

EB検査
ガードバンカーでのイメージをEBとする

調整
認知調整法
▶⼤脳辺縁系 ▶信念2 ▶犠牲⼼
⾃殺した姉に対して

▶⼤脳⽪質系 ▶エピソード記憶
うまく出せないイメージから今まで出せていた⾃分のイメージをカラー調整

全て陰性化

5⽇後のラウンドでバンカーに対しての恐怖⼼がなくなり、1回で出せるようになった。

【考察】 これらの症状は改善したが、来院から現在まで毎週メンテナンスで来院いただいている。
本⼈は⼦供の頃から運動神経が良く、同年代では男⼦にもスポーツでは負けた事がないとのこと。特に⼥⼦には絶対に負けたくないという思いが強く、これまでの治療の中でも度々競争⼼というキーワードが出ている。負けたくないという想いの経緯として、⼩学⽣の頃の先⽣や同級⽣からの期待を受けていた。本⼈も数回⽬の治療で思い出し、その後は意識せず気持ちよくラウンドができるようになったそうだ。
また、直接ゴルフとは関係ない⾃殺した姉に対しての犠牲⼼というキーワードに対しても施術者としてとても興味深い反応だったと思う。
PCRT を⾏っていると本当に⼈の⼼の複雑さに驚かされると同時に、患者をニュートラルに⾒るということの⼤切さを痛感させられる。
ニュートラルで患者の反応を素直に引き出す事ができてきた最近では、私の治療成績にも良い結果をもたらしている様に感じる。