海老アレルギーの真の原因
報告者:石田 尚也(ひより整骨院)
2021.8.19
【患者】 | 20歳女性 令和3年4月から幼稚園に就職予定 |
【主訴】 | エビを食べてじんましんが出た |
【症状】 | 夕食を食べた後に来院され、首のまわりや目の周り、肘の内側に赤い湿疹が出ていたので、患者に確認したところ夕食でエビを食べてこのような状態になったとのこと 海老や貝類が大好物で、食べると湿疹が出るのは分かっているけど、かゆくなるのを我慢すればいいからとたまに食べるそうである |
【施術】 | 初回 【目安検査】 機能評価チャート ・現在の症状 9 ・自律神経系 8 ・メンタル系 9 ・アレルギー系 9 が反応 症状イメージ ⇨エビを食べているところをイメージ 陽性 反応点 ⇨首、目の周り、肘の内側で陽性 アレルゲン検査 ⇨アレルゲンチャートで甲殻類・貝で陰性 ⇨さらに詳細に甲殻類・貝の具体的な品目を検査しても陰性 ⇨他のアレルゲンを検査すると添加物で陽性反応が出た 患者にエビでアレルギーが出始めた時のことを聞くと、1年ほど前にコンビニで食べたエビドリアを食べた時から発症し始めたことをこの時点で思い出した ⇨添加物の詳細で着色料・酸化防止剤・香料・増粘剤が陽性 これらの反応を目安に調整に入る 【EB検査】 身体系EBでは首がメジャー反応を示す ⇨組合せで情報系EBの五感適応系が反応 ⇨身体感覚の接触が反応 【EB検査】 身体系EBでは首がメジャー反応を示す ⇨組合せで情報系EBの五感適応系が反応 ⇨身体感覚の接触が反応 2回目(1W後) 初回から2回目までの間にエビは食べていないのでアレルギー反応は不明 【目安検査】 ⇨エビを食べているイメージが陽性 ⇨アレルゲンは添加物が陽性 【EB検査】 ⇨首・目の周りを触れると陽性反応を示す ⇨組合せでブレインマップが反応、左前顎部・左前頭部が陽性 【調整】 認知調整法が選択 ⇨大脳皮質系:エピソード記憶が陽性 エビを食べてアレルギーが出る誤作動記憶から出ないイメージに切り替える +カラー調整で自己療法を指導 目安検査で陰性化されたので治療終了 それ以後、お身体のメンテナンスで来院された際に、PCRTにて反応をみるが、エビに対するアレルギー反応は一切表れていない。 患者もエビを食べても全く症状が出ないとのことだった。 |
【考察】 | アレルギー反応とは本来抗原と呼ばれる異物に対して免疫系が働くことで体を守る仕組みが何らかの原因で過剰に反応することである。 つまり、その働き自体が悪いことではなく、アレルゲンによって必要以上に反応が強くなってしまうことが身体にとってマイナスになってしまう。その原因は人によって違うのだろうが、大抵は食べたり、触れたり、吸引したりすることが多いと考えられているのではないだろうか。 私はPCRTという施術法に出会って必ずしもアレルゲンが触れたり、食べたり吸い込んだりすることでアレルギー反応が引き起こされるわけではないのだという事を知った。私自身重度の花粉症を持っているが、家の中で花粉に触れるような状態でないときに、テレビで花粉が飛んでいる映像を見てくしゃみが出たり、かゆみを発症させたりした経験がある。この場合視覚刺激によってのみアレルギー反応が引き起こされたことになるが、であれば、これは「花粉を見たことによって花粉が身体に触れてかゆみやくしゃみが出る」という脳の記憶が引き出され、その誤作動によってアレルギー症状が出るという事が立証されるのではないかと考えられる。 今回の症例でも、コンビニのエビドリアのエビを食べたことでじんましんが出たという経験から、それ以降コンビニ弁当のエビではないエビを食べてもじんましんが出るようになった。ところがPCRTの検査では原因はエビではなく添加物の反応が出た。逆にその間コンビニ弁当など添加物が入っていそうな食べ物を食べてもアレルギー反応はでていない。ポイントは患者本人が大好きなエビでアレルギー反応が出ると思い込んでいたことではないだろうか? この患者は幸運にも2回の施術でエビを食べても、コンビニの弁当を食べても以後アレルギー反応は出ていないが、多くの場合引き金となるアレルゲンが自分自身のアレルギー反応の原因であると強く脳が認識してしまっていることに原因があるような気がする。 近年誰もが情報を発信し受け取れるこの世の中では、それらの情報が我々の脳に誤作動を引き起こす原因と成り得る可能性が高くなっていると思う。アレルギー症状もそうだが、コロナやワクチンの副作用、後遺症の情報自体が必要以上に身体に悪影響を及ぼす危険性を孕んでいるような気がする。 数多くの情報に左右されることなく、正しい情報を吟味し取捨選択できる能力も必要になってくるのではないだろうか。 私はPCRTでそういった脳の誤作動記憶が関係するアレルギー症状をはじめ、怪我の後遺症や慢性症状などで悩む患者を助けていきたいと思う。 |