右肩痛
報告者:宮尾 良之(久喜ななつぼし整骨院・整体院)
2016.1.13
【患者】 | 40代 女性 保育士 |
【主訴】 | 右肩痛 |
【症状】 | 右肩関節〜右上腕の違和感、疼痛、可動域制限、中途覚醒 |
【既往歴】 | アレルギー疾患 |
【施術歴】 | 整骨院にて、物理療法と手技療法 鍼灸院にて鍼灸 3ヶ月前より右肩に疼痛及び可動域制限が出現し、近隣の整骨院、鍼灸院で施術を受けるが変化がないことから、HPを見て当院に来院される。 保育士の仕事をされていて、子供を抱っこするから右肩が痛くなったのかと思われていた。 また、3年前より不妊治療をされ、現在も継続中である。 |
【施術】 | 1回目 ・AMのみ 主訴である右肩痛と可動域制限があり、AMベーシックスキャンプロトコルを施術する 2回目 ・AMのみ 前回施術後、症状に変化がない為、AMベーシックスキャンプロトコル後にアドバンステストを追加する 3回目 ・AMのみ 前回施術後、疼痛に変化がなく夜間痛がある為整形外科を受診し、肩関節周囲炎と診断を受け、痛み止めを処方される。痛み止めを服用すると一時的に疼痛が軽減するがすぐに疼痛が出現する。AMベーシックスキャンプロトコル後にアドバンステストを追加する 4回目 ・AMのみ 前回施術後、少し軽減したがすぐ元に戻ってしまった。 AMベーシックスキャンプロトコル後にアドバンステストを追加 5回目 ・AM後に、PCRTのお話をして患者さんの同意を得て施術する。 症状イメージで陽性反応 (マッスル・レッグ・フィンガー) PCRTプロトコル・チャート→信頼度7→大脳辺縁系→基本感情 PCRT検査で基本感情チャートを用いて検査を行う。 逃避→不妊治療にもう限界かと感じる 上級感情→肯定的感情→自信→同級生と比べスタイルに自信がある 意味記憶→仕事に行くと肩が痛い PCRTパターン呼吸振動法にて切り替えを行う 反応を切り替えた後、生体反応検査でフィンガー・レッグ・マッスル共に陰性 6回目 ・AM後に、PCRTを施術する。前回PCRT施術後に疼痛軽減と可動域が広がる。 症状イメージで陽性反応 (マッスル・レッグ・フィンガー) PCRTプロトコル・チャート→信頼度8→大脳辺縁系→基本感情→競争心→常勤だから負けたくない 上級感情→否定的感情→劣等的→不信→保護者に怒鳴られた PCRTパターン呼吸振動法にて切り替えを行う |
【結果】 | 4回目の施術までAMのみで施術していたが、症状に変化がないことからPCRTの施術を組み合わせて良好な結果を得られた1症例であった。 しかし、PCRT導入時の説明に不安があり、この患者さんは筋骨格系だと決めつける傾向があった為、結果的にPCRTを始めるのが遅くなってしまった。 |
【考察】 | 昨今、少しずつ慢性症状の1つである腰痛などの原因に脳が関与するとTVで放映されている。構造的な治療に限界を感じ、ソフト面を無視出来ないのが現状である。慢性的な症状で来院いただく患者さんの多くは、ソフト面も関与していることが少なくない。 一般的に患者さんや術者も症状の原因は、ハード面に原因があると思っていることから、術者の勝手な思い込みでこの症状の患者さんは、ハード面だろうと振り分ける傾向がある。 ハード面・ソフト面に関わらず患者さんとの信頼関係構築がより良い結果になるであろう。 今後は、PCRT導入についてよりわかりやすく患者さんに説明できるようしていきたい。 |
【謝辞】 | 最後に報告の機会をいただいた、心身条件反射療法研究会(PCRT)代表責任者の保井 志之先生並びにLCAの皆様に心より御礼を申し上げます。 |