第63回中級2 2018.9.9-10

 
<開催日>    2018年9月9日~10日
<開催場所> 東京 日本赤十字社ビル
 
■ 学習内容

    • 総論
    • ソフト面レベル4
    • アレルギー調整法
    • サプリ・適合検査調整法
    • 意味記憶・エピソード記憶(応用)
    • ソフト面の統合

 

■一日目
<インフォメーション&全体オリエンテーション>
インフォメーションを事務局の吉田さんから会場の諸注意と商品販売、認定試験の解説がありました。
プログラム全体のオリエンテーションからプロトコルの進め方、PCRT検査の基本、マインド設定などを菊地からプレゼンし、その後保井先生からPRT検査の復習を検査のコツや注意点をデモで分かりやすく解説して頂き、受講生が5テーブルに分かれてワークを行いました。
 

 
<システム思考PCRT>
引き続き保井先生からシステム思考PCRTのプレゼンがあり「線形」と「非線形」の違いや「機械論」と「有機論」の解説があり、PCRTはシステム思考のアプローチで答えは何通りでもあり、症状へのアプローチも何通りもあるので、施術の引き出しも多数あった方が幅が広がるという話は施術の本質に触れるものを感じました。
 
<五感チャートの応用>
土子先生から五感チャートの応用のプレゼンがありました。五感は情報の入り口でもあり、PCRTでは五感情報はアレルギー症状のアレルギーの誤作動記憶に反応することがあります。五感の陽性反応から詳細な特定までの進め方を丁寧に解説していました。
五感検査、調整のデモを保井先生が臨床的に行い、その後に受講生は5テーブルに分かれて五感検査、調整のワークを行いました。
 
<アレルギー治療の概論、アレルギー治療の基本>
國井先生からはアレルギー治療の概念やアレルギー症状の発症メカニズムの解説、さらにアレルギーの種類やアレルギーマーチの解説がありました。PCRTでのアレルギー治療の基本はチャートを使って目安検査⇒系の評価⇒アレルゲン特定⇒ハード面またはソフト面、更に単一か複合の流れでチャートに沿って進めていく手順が分かりやすく解説がありました。
デモを保井先生が行い、検査調整の進め方を臨床的に詳細に行って、大変興味深く観察することが出来ました。デモの後は5テーブルに分かれて受講生がアレルギー治療の検査と調整のワークを行いました。
 
<サプリメント・薬剤の適合検査と治療>
菊地よりサプリメント・薬剤の適合検査と治療のプレゼンがありました。今回の受講生はサプリメントを提供している先生は少なかったようです。サプリメントは健康のレベルアップや病気療養の補助で服用している方がいます。その際のサプリや薬剤の適合検査や効用検査がエネルギー的に検査することができます。保井先生のデモでインストラクターの土子先生が心臓とダイエットの漢方薬を服用しているということで実際に漢方の適合と効用検査を行いました。デモの後は5つのテーブルに分かれてワークを行いました。

 

 
■二日目
<ソフト面検査の応用編>
4つのマインド設定、掘り下げとフィードバック、マインド系領域のゴールデンルール、メンタル調整の心得など保井先生からプレゼンがありました。ソフト面の検査調整をする際には大切な項目です。また。患者さんが質問の答えが思いつかないときの保井先生の的を得た質問はとても深い学びになったと思います。臨床にも生かされて幅が広まったと思います。デモの後はソフト面の検査と調整のワークを行いました。
 
<意味記憶調整法>
野間先生からは「意味記憶の調整法(応用1)」の講義がありました。解説は施術者が患者に説明するものではなく、施術者が自ら知っておく必要がある内容で「意味記憶に進む前に施術者に理解してほしいこと」でした。内容は他責、自責の話、更に自分が原泉、アドラー心理学の引用文は人間の心理を本質的に鋭く指摘しているように感じました。受講生も同様に施術者として、また人としての在り方を鋭く説いているように感じてもらえたと思います。とても興味深い講義でした。
 
<エピソード記憶>
エピソード記憶は保井先生が講義され、エピソード記憶の調整法の注意点やエピソード記憶調整法の応用1,2を解説して、その後デモを行い、各テーブルに分かれてワークを行いました。
 
■症例報告
保井先生から「ジストニア」のビデオ症例報告があり、大変興味深く感じました。頸部ジストニアが多い中、右上肢の挙上動作が緩やかに上げることが出来ず、急にスピードが速くなる症例でした。珍しい症状のジストニアでした。治療前後の動画で変化がうかがえる症例でした。
菊地から「複雑な症状(アレルギーを伴った筋骨格系の症状)」で、検査方法や調整法の症例報告というより、複雑な症状を抱えた慢性的な問題に施術者と患者の関係の在り方やPCRTの効果を引き出す5つの大前提をどのように構築するか臨床で試行錯誤しながら進めていく内容でした。
 
■総合選択ワーク
午後の総合ワークは、各パート約40分~45分で休憩をはさんで3パートに分けて行いました
テーマは以下の三つに分けて受講生が好きなテーマを選択するようになっています
1、PRT 検査(伏臥位、仰臥位レッグテスト、マッスルテスト)
2、アレルギー系調整
3、ソフト面(辺縁系、皮質系)調整
各自の苦手な部分や強化したい部分、あるいは今回学んだアレルギー調整の中から選択して各テーブル4~5人に分かれて患者役、施術者役、オブザーバーと言った役割で初心者もベテランもフィードバックしながら「チームで学ぶ」というLCAの学びのテーマに沿って熱心にワークを行いました。
 

 
施術を受けた受講生の感想
 

  • 誤作動記憶が健全な記憶に書きかわるとすぐに体が軽くなりました。
  • PRT反応がはっきりでも筋力テストの脱力と正常のギャップが体感できると100%期待できる。あいまいな状態で進めると不信感を持たれる恐れがあるので注意したい。自己流になっているところ、設定の甘さ、術者主体になってしまう点など実技ワークをして多くの気付きがありました。明日からの施術がガラッと変わりステップアップできそうです。
  • 考えさせる質問が一致したときの腑に落ちる感覚は他の施術にないもの。スッキリしました。
  • ソフト面の調整で心の状態が即座に変わるのを実感出来る。
  • 複数のキーワードが連なったときに頭がスッキリとしました。
  • 施術を受けている途中でも足が軽くなったり痛みがやわらぐのがわかりました
  • 混乱している脳が、まとまってきてスッキリしました。
  • 患者として主体的に受けることで、反応キーワードとのイメージが全て腑に落ちることを体感しました。そのため患者とのラポール、主体的になって頂く関係性作りは大切と感じました。
  • 思考の外にある感情や、忘れかけていた記憶、そういったものが今の自分を無意識的に支えていたことを気づかされました。エネルギーを整えることで、これほどの身体の変化を体感でき驚いています。

 

 
■謝辞      
二日目にエンタープライズの北島様に医療関連図書を展示して頂きました。ありがとうございました。この場をお借りして感謝申し上げます。
 
■総評
今回は参加回数が浅い先生方と認定維持される先生方と継続されている先生方とそれぞれ目的に違いはありますが、熱心に講義、ワークを行い深い学びが出来たと思います。初参加でも意欲的にインプット、アウトプットさらに「行動」をすることで二日間でここまで上達するのかと驚きを感じる受講生もいました。何をしに来ているか、何を学ぶのかが明確に「設定」するか、漠然としている人との違いだと思います。PCRTは自然療法であり有機的な治療です。生命をエネルギーとして診ることからスタートします。講義の中でマインド設定の解説がありましたがワークで感じたことは、このマインド設定が明確な設定になっていないように見受けます。マインド設定が明確に設定できると飛躍的に向上し臨床でも喜ばれると思います。
 

(文責:心身条件反射療法セミナースタッフ 菊地 光雄)