第59回中級2 2017.9.10-11

 
<開催日>    2017年9月10日~11日
<開催場所> 東京 味覚糖UHA館 TKP浜松町 カンファレンスセンター
 
■ 学習内容

    • 各種アレルギー症状の調整法
    • サプリ・薬剤の適合検査法と調整法
    • 摂取・消化・吸収に関する検査と調整法
    • 五感チャートの応用
    • 信念・価値観チャートの応用
    • 意味記憶とエピソード記憶(応用)

 

 
一日目
<講義>   

★プログラムオリエンテーションの説明が菊地からありました。チーム学習、学びのルール、中級2のプログラム内容に集中する、など学習効果を高めるルールです。
 
★保井先生からPCRT検査、調整の基本ルールが説明され、特に患者目線の術者のマインド設定などPCRT施術を行う上で重要なルールです。
 
★基本的なチャートの説明では系の評価と目安検査の違いと使い方が解説され、系の評価と目安検査をうまく使うことで患者と健康レベルの共有ができ患者に沿った施術ができます。
 
★ぶり返す症状に対する「反復検査と調整法」の紹介があり、通常の検査では陽性反応が引き出せないが刺激を反復することで引き出すことができ、調整も安定します。
 
★さらに、システム思考のPCRTの講義があり興味をそそる内容でした。現代医学を機械論的な思考でとらえた単純な治療と自然療法を有機論的なシステム思考でとらえた複雑な治療の違いなど自然療法を学ぶ上では必要な概念で、さらにPCRTでアレルギー治療を行う上では大切な考え方です
 
★国井先生からはアレルギー概論と基本的な治療法の講義がありました。心身医学にみたアレルギー疾患の成り立ちや阪神淡路震災後のストレスと花粉症の関係、脳科学から診たアレルギー、エネルギー的に診るPCRTアレルギーの講義内容は興味深いものがありました。
 
★菊地からはアレルギー治療の事例で慢性咳、食物アレルギー、牛乳アレルギー、アトピー性皮膚炎などの症例で治療の手順を説明しました。食物の摂取、消化、吸収の検査、調整、サプリや薬剤の適合、効用の検査、調整の手順などの講義でした。
 
★土子先生からは五感チャートの応用の講義がありました。脳幹脊髄系の五感はソフト面調整になり、アレルゲンの特定する際に活用できるカテゴリーです。丁寧な説明でわかりやすい講義でした。講義の中で土子先生の臨床の一コマが紹介されました。ゴルフのトッププロをPCRTで調整して好成績を収めた報告があり、受講生も励みになったと思います。私自身もうれしく思いました。同じチームの一員として誇りに思います。

 
二日目
<講義>
★二日目の冒頭に保井先生から前日の講義内容の質疑応答を行い、一度整理して講義に入りました。講義は感情、価値観、信念について興味深いものでした。特に大脳辺縁系はPCRTの本質的な核の一部分です。受講生も熱心に耳を傾けていました。
★引き続き野間先生から信念チャート、価値観チャートの使い方の講義があり、とても丁寧な解説で事例も含めてわかりやすい内容でした。受講生も参考になったと思います。
★次に、保井先生から大脳皮質系の意味記憶、エピソード記憶、意味記憶+エピソード記憶の応用の講義がありました。大脳皮質系もPCRTの本質的な核の部分です。特に今回は「意味記憶に進む前に術者に理解してほしいこと」として「他責、被害者傾向」「自分が源泉」の他責、自責の解説、さらにアドラー心理学の内容も心に残るものでした。講義を聞いて筆者もドキッとさせられ、思わず苦笑が出ました。
 
<小テスト>
今回の講義の中から10問の設問で小テストを行いました。参加された受講生は熱心に講義を聞いていたようで、全員が高得点で100点が5人出ました。100点をとった5人の先生方にLCAからご褒美が出ました。励みになると思います。ただし、次回は褒美があるか無いかはわからないらしいです(笑)
小テストはアウトプットになり、講義で学んだ内容が整理され深く記憶に残り学習効果が高まります。受講生の皆さん、小テストを楽しんでください。
 
<症例報告>
★石井先生「自律神経失調症に対する症例報告」
30代男性の頭痛、左足底の痺れ、左手掌の痺れ、頭皮の痺れ、全身の筋緊張、酸素が薄く感じて専門医を受診。自律神経失調症と診断されましたがPCRTチャートに沿って、基本通りに行って改善された症例報告でした。受講回数が少ない先生でも基本通り行うことで改善できるお手本です。
 
★保井先生 書痙(ジストニア)
女子高校生の「書痙」治療の一部の症例報告
症例は治療前と後の症状を動画に撮影し、前後の評価を診ながらの報告でした。最初はペンを持っている指に力が入らず書くのが大変でしたが、治療回数を重ねるごとにペンを力強く握ることができ安定した文字が書けるようになりました。

 
■ 総合選択ワーク 
午後のワークはハード面の症状、ソフト面の症状、生体反応検査法の3つのテーマで受講生が自由に選択して分かれて、グループごとに行いました。各テーブルにはインストラクターがついて手順やコツなど質問に答えながら指導をしていました。3回行い受講生はそれぞれ苦手な分野に集まって弱点を克服していました。研究会は基礎1からスタートしてステップアップして行くシステムなので、年一回の認定維持に参加されている先生方は手順でまごついている先生方が数名いました。特にハード面の施術はわからない先生方が多かったようです。

 

 
参加された先生方からの感想・フィードバック
 

  • 感情から「さらに」で価値観の調整を初めて受けてみて、施術後は身体がとても軽くなりました。
  • 信念1の「利己心」に反応した自分にびっくりしたがとても腑に落ちました。
  • 交通事故にあい、嫌な感じが再発(今年2回)したのですがスット取れました。
  • 今回、アレルギーに対してのPCRTの施術は症状があるので勉強になりました。
  • エネルギー反応がこれまでに体に影響を与えているとは驚いた。
  • 久々の研究会で、施術も受けましたが、本当に驚きの連続でした。急性でも慢性でも使えるのが心強いです。日々進化していて本当に凄い施術です。

 
■総評
今年最後の研究会で熱心な先生方が受講され、学びの姿勢がとても素晴らしく、スタッフも気持ちよく伝えることができました。チームで学び、一人一人がチームの一員であることを自覚することで参加している実感が得られ、さらに同じ空気を共有することで、自然治癒力を引き出すための学びが深まり、臨床での個々の先生方の活躍につながると思います。
この研究会は体験型の学習で一つ一つステップアップして行き、さらに反復型の学習です。同じことの繰り返しですので、発見しよう、知りたい、他の先生の技術を盗んでみよう、という意識やアンテナを張って臨まないと新しい発見ができません。PCRTは常に患者目線で進化しているので、年一回の受講生は戸惑いを感じるかもしれません。受講生一人一人が何を望むか、何を知りたいのか受講生の手の中にゆだねられています。最後に筆者が印象に残った言葉です
「すべて結果は自分が創り出しているという立場をとる」
 

(文責:心身条件反射療法セミナースタッフ 菊地 光雄)