第46回基礎1 2015.5.17-18

 
<開催日>    2015年5月17日~18日
<開催場所>    東京都港区 日本赤十字社ビル
 
■ 学習内容

    • ◆生体反応検査法
      ・フィンガーテスト
      ・レッグテスト
      ・マッスルテスト  
      ◆言語神経反射検査法
      ◆反射系治療     
      ・神経系→関節系→脊椎部、体軸・四肢軸、筋抑制系
      ・五感適応系→サイクルパターン                       
      ・エネルギー系→カラー調整法 
      ◆大脳辺縁系
      ・基礎感情の導入(入門編)

 
■ 講義    
講義は基礎1ということでPCRTの歴史、哲学、発展を保井インストラクターがプレゼンし、さらに自身の有機論的転換の動機など臨床現場の疑問やPCRTの将来の展望など、これから有機論的な臨床を目指す受講生には興味のある話でした。
 

 

土子インストラクターと菊地インストラクターが各パートをプレゼンし、保井インストラクターがデモンストレーションを行い、初受講生にもわかりやすく、座学と実技のバランスが良い内容でした。
また、講義内容で出てきた「抑制系へのアプローチ」は新鮮な気付きであり、筋骨格系を扱っている先生方は思いもよらぬものだったと思います。抑制系のアプローチによって、翌日からの臨床が楽しくなることは間違いありません。
 

 
■ ワークショップ 
ワークショップは、5つのテーブルに分かれて講義内容を実技で練習していきます。各テーブルのリーダーが実技のサポートをしました。二日目の総合選択ワークは、

    • 生体反応検査法
    • ハード面
    • メンタル面

の3グループに別れて復習及び臨床的な実技を行い、それぞれの課題に取り組みました。
ワークは受講生の質問に答えながら丁寧に指導を行っていたので、実技のコツを掴むことができ、臨床で直ぐに使えると思います。

 

■  症例報告&動画紹介
今回は、國井インストラクターが「手の震え」というテーマで発表しました。筋骨格を多く扱う臨床家にとってはストレスが影響している手の震えは治療できないと思っている方がいますが、PCRTの特徴でもある「脳の誤作動」「学習記憶」のアプローチで当たり前のように改善できる症例でした。初受講生の方はとっては興味深い内容だったと思います。
また、症例報告の書き方について「論文型」と「エピソード型」の2つの型の説明がありました。これから症例報告を出される方には、とても参考になったと思います。
 
次に、土子インストラクターがPCRTの動画を2つ発表しました。動画によりPCRTの特徴をわかりやすく表現しようと作成しました。力作でとてもわかりやすい内容でした。アップされるのが楽しみです。
 
■小テスト
今回より、以前行っていた小テストが再開され、二日目のワークの途中で行われました。小テストと言っても難しいものではなく、講義中の大切な内容の復習及び確認をするための小テストになります。問題を意識することで学習効果が強化され効果的な学びになります。
 
■ 懇親会
一日目終了後、スタッフと受講生による懇親会が行われました。活発な意見交換があり、臨床の問題点や疑問を楽しい雰囲気のなか語り合い、とても貴重な時間だったと思います。「今まで構造的な治療を行ってきたので今回の研究会の内容はこれからの臨床のあり方が見えたようだ・・」「症状は結果であり原因ではないのか・・・」「エネルギー治療は面白い・・」等の声がありました。
  
■ 謝辞
研究会基礎1に参加された先生方、及びLCA主催の研究会セミナーの際、医療関連書籍をセミナー価格で提供してくださる(株)エンタプライズ様、自律神経測定器のデモ機を提供してくださる陽春堂様、いつもご協力ありがとうございます。皆様の協力に支えられていることに心より感謝を込めてお礼申し上げます。
 
■感想
本年度の心身条件反射療法研究会基礎1には、初受講の先生方が多く参加されていました。今まで構造的に臨床を行っていた先生は「心と身体の関係」「脳の誤作動」「学習記憶」「抑制系のアプローチ」「エネルギー」・・・と言ったキーワードが新鮮で印象深く記憶されたと思います。
また、臨床現場から「なぜ?なぜ?なぜ?」という疑問からの始まりは我々臨床家も同様な疑問は生じるはずです。この疑問を紐解く努力や探究心を持ち続けて行動に移すことは簡単なようでなかなかできるものではないと思います。
参加された先生方は今までにない臨床を求めて、有機的な治療へ行動が始まりました。今の気持ちを大切にされて、いつまでも熱い志を持って学んでほしいと思います。
 
(文責:心身条件反射療法セミナースタッフ 菊地 光雄)