緊張による頻尿

 
報告者:吉武 史郎(クローバーカイロプラクティック

 

【患者】 13歳(中学1年生)女の子
【主訴】 緊張による頻尿
【治療】 泌尿器科を受診したが異常なし
心療内科に行く前に、母の友人から紹介を受け当院を受診

頻尿は幼稚園の頃から始まり、中学に入学してから更に症状が起こり易くなった。授業中や集会、体育館などで特に尿意を感じる。
また、トイレに行けない状況になると心配になり、更に気になるとの事。

初回はアクティベーターメソッドで身体全体の調整を行なった。


2回目よりアクティベーターメソッドの後に頻尿の症状に関連する脳の誤作動(PCRT)の検査を行なった。
PCRTの検査で反応したキーワードは「体育館で座っている時」、「トイレ 我慢」、「昨日 家 17時」
これらの状況に心と体が適応するように調整を行なった。


3回目のキーワード「先生 怖い」、「先生の声」、「クラスで周りが静かすぎる」、「授業で発表しなきゃ」などで反応。

3回目に分かった事だが、授業中尿意を感じるのが英語と理科の二つの教科のみで、体育館で号令する先生が英語の先生だった。
「先生の声」や「先生 怖い」というキーワードはこの英語の先生だった。そして授業で発表しなきゃというのも英語の授業だった。

 
4回目「先生 怖い」というキーワードが消えていなかったので再び調整を加えた。その他は「理科の授業」「部活の先輩の声」で誤作動。


5回目「英語の先生 楽しい」
お母様の話しではこの先生は授業に色々な工夫を加えているようだった。
その工夫に対して楽しさを感じたのかもしれない。
その他は「部活友人 戦い」「家の手伝い 義務」「クラス 支配」


6回目「クラス 戦い」「学年集会 戦い」「部活(ピンポン)音」

 
7回目「ピンポンの音 ガシャガシャ」これは前回の「部活 音」を明確にして学習記憶を切り替えた。

以上7回の治療で授業中や集会、日常生活でも以前のように過敏にならなくなったという報告を受けています。

また、通院中に花火大会に行き、いつもなら地下鉄に乗る時に心配で必ずトイレに行ってから帰っていたのが、トイレに行かなくても良いような気がするという事で帰ったと話されていました。
大丈夫と思えるような気持に変わったような感じが術者の目から見ても感じました。

【考察】 小学校から中学校に進学すると環境が大きく変わります。

先生との関わり合いや授業態度、部活での上下関係等が小学校の頃と大きく変わってきます。

その中で今回の主訴の核となっていたのは「英語の先生」だったと思います。ある面では威圧的と映ったかもしれないし、ある面では楽しいとAちゃんの目には映ったのかもしれません。

それらが脳内で過敏になり、頻尿のスイッチになったのだと思います。

PCRTではそのスイッチを身体に聞いて患者にフィードバックして、自分の潜在的に感じている事に気づく事でスイッチが入らないように脳内で切り替わります。

その結果、今回は頻尿という症状が緩和されたようです。