耳の閉塞感とその不安感に対してのPCRT
症例テーマ:
●耳の閉塞感と不安感に対してのPCRT
報告者情報:
●氏名:鵜澤朋矢
●開業歴:7年
●PCRT歴:1年
●施術院名:常月接骨院
●初診年月日:2025年4月28日
●報告期日:2025年7月5日
症例要約:
| 結果判断:完治 or 未完治 | 完治 |
| 治療期間 | 2025年4月28日〜2025年6月9日 |
| 通院回数 | 5回 |
| 一回の治療期間 | 45分以内 |
| 治療経過の良し悪し | 5回の施術で改善し経過良好 |
| 初回 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 6回目 | 7回目 | |
| 症状の程度 | 8 | 3~4 |
3 | 1 | 0 | ||
| 予期不安 | 10 |
2~3 | 2 | 1 | 1 | ||
| CGI-I(初回と比較した改善の程度) | 2 | 2 | 1 | 1 | |||
| CGI-S(初回の症状の程度) | 7 |
→初回時のみ入力 |
はじめに:
以前より不定期にご来院されていた患者さまの症例。
腰痛メインのメンテナンスでご予約を頂き、問診の流れから右耳の話に。
副鼻腔炎で耳鼻咽喉科に通院していたが、副鼻腔炎緩和の後、本症状に発展。症状及びそれに伴う不安感が強く、大学病院に検査も予定していたが、当院の施術についてご説明したところ、興味を持って頂き、施術することに。無事施術も完了し非常にお喜び頂けた症例であったのでこの度、ご報告させて頂く。
患者の愁訴:
副鼻腔炎の発症・緩和後に発症した右耳の閉塞感と聞こえにくさ
また、その症状があることの強い不安感
患者情報:
・46歳 女性
・元々は競技者としてテニスをしていたが、最近テニスのコーチとして勤め始める
・患者の特徴:真面目
・発症時期:令和7年4月中旬
発症からの経緯:
令和7年4月頭に副鼻腔炎を発症
2週間ほどで病院に通い副鼻腔炎は緩和したが、以降右耳の聞こえにくさと閉塞感が発症
4月末になっても改善されず、不安感が強くなり5月末に大学病院の検査を予定。当院には腰痛と全身のメンテナンスで来院されたが、その中で本症状の相談も受け施術に至る。
初回~通院施術回数毎の記録
初回:R7年4月28日
目安検査:一般検査(現代医療の検査法)
左右の音叉による聞こえにくさの比較:→右 聞こえにくい
症状の数値化:
| 症状の程度 | 8/10 |
| 予期不安 | 10/10 |
| CGI-I(初回と比較した改善の程度) | |
| CGI-S(初回の症状の程度) | 7/7 |
PCRT目安検査
| 検査部位と刺激・動作 | 調整前 | 調整後 | ||||||||
| 陽性 | 陰性 | 陽性 | 陰性 | |||||||
| 右耳への音叉刺激 | 〇 | 〇 | ||||||||
| 右耳への指鳴らし | 〇 | 〇 | ||||||||
| 右TMJの上方圧(アームマッスルテスト) | 〇 | 〇 | ||||||||
| 右TMJの後方圧(アームマッスルテスト) | 〇 | 〇 | ||||||||
| 右内側翼突筋の圧痛 | 〇 | 〇 | ||||||||
| 耳抜き(アームマッスルテスト) | 〇 | 〇 | ||||||||
| 頭部の前後方向からの把握(アームマッスルテスト) | 〇 | 〇 | ||||||||
| 頭部の左右方向からの把握(アームマッスルテスト) | 〇 | 〇 | ||||||||
EB検査
| 身体系EB検査部位と刺激・動作 | 調整前 | 調整後 | ||||||||
| 陽性 | 陰性 | 陽性 | 陰性 | |||||||
| 右蝶形骨への骨系刺激 | 〇 | 〇 | ||||||||
| 右側頭骨への骨系刺激 | 〇 | |||||||||
| 右内側翼突筋の筋系刺激 | 〇 | 〇 | ||||||||
ハード面調整法: AMベイシック アドバンス(TMJ) 振動調整法(蝶形骨骨系)
ソフト面調整法:初回はなし
特記すべきコメント:
初回はソフト面の調整はせず、ハード面のみの施術。
ハード面の施術だけでもその場で改善を実感し、はじめは本症状が当院で改善されるのか怪訝な表情であったが、施術後は信用してくださった印象。
2回目:10日後来院 R7,5月2日
患者コメント(愁訴):
前回施術後かなり良かったが、翌日には少し戻ってしまった。
不安感は大きく減った。
症状の数値化:
| 症状の程度 | 3~4/10 |
| 予期不安 | 2~3/10 |
| CGI-I(初回と比較した改善の程度) | 2/7 |
| CGI-S(初回の症状の程度) | - |
PCRT目安検査
| 検査部位と刺激・動作 | 調整前 | 調整後 | ||||||||
| 陽性 | 陰性 | 陽性 | 陰性 | |||||||
| 右耳への音叉刺激 | 〇 | 〇 | ||||||||
| 右耳への指鳴らし | 〇 | 〇 | ||||||||
| 右TMJの上方圧(アームマッスルテスト) | 〇 | 〇 | ||||||||
| 右TMJの後方圧(アームマッスルテスト) | 〇 | 〇 | ||||||||
| 右内側翼突筋の圧痛 | 〇 | |||||||||
| 耳抜き(アームマッスルテスト) | 〇 | 〇 | ||||||||
| 頭部の前後方向からの把握(アームマッスルテスト) | 〇 | 〇 | ||||||||
| 頭部の左右方向からの把握(アームマッスルテスト) | 〇 | 〇 | ||||||||
EB検査
| 身体系EB検査部位と刺激・動作 | 調整前 | 調整後 | ||||||||
| 陽性 | 陰性 | 陽性 | 陰性 | |||||||
| 症状のイメージ 蝶形骨骨系 | 〇 | 〇 | ||||||||
ハード面調整法:
AMベイシック アドバンス(TMJ)
ソフト面調整法:PCRT認知調整法
|
情報系EB 身体系EB
|
反応言語 | 内容 | 調整後 |
| 症状のイメージ 蝶形骨骨系 | 意味記憶 | 肯定的な意図⑧被害者の承認 →自身ではわからずチャートを使う |
陰性化 |
| 同上 | 貢献 | 分野:仕事 現在忙しく、自分の不調の元になっていると感じる →最終認知 |
陰性化 |
目安検査の再評価結果:上記の図に記載
特記すべきコメント:
施術直後に症状がまた戻ってしまったということでソフト面の調整を提案。
テニスの競技する上でイップスの存在は知っていたこともあり快諾、施術に至る。
調整後は不思議な表情であったが納得感はあったようだった。
3回目:9日後来院 R7.5月10日
患者コメント(愁訴):
改善されていると感じる。元々大きかった不安感は減少。
今後の人生を悲観視するほど不安だったので嬉しい。
だがやはり施術後しばらく経つと症状感じる。
症状の数値化:
| 症状の程度 | 3/10 |
| 予期不安 | 2/10 |
| CGI-I(初回と比較した改善の程度) | 2/7 |
| CGI-S(初回の症状の程度) | - |
PCRT目安検査
| 検査部位と刺激・動作 | 調整前 | 調整後 | ||||||||
| 陽性 | 陰性 | 陽性 | 陰性 | |||||||
| 右耳への音叉刺激 | 〇 | 〇 | ||||||||
| 右耳への指鳴らし | 〇 | 〇 | ||||||||
| 右TMJの上方圧(アームマッスルテスト) | 〇 | |||||||||
| 右TMJの後方圧(アームマッスルテスト) | 〇 | |||||||||
| 右内側翼突筋の圧痛 | 〇 | |||||||||
| 耳抜き(アームマッスルテスト) | 〇 | 〇 | ||||||||
| 頭部の前後方向からの把握(アームマッスルテスト) | 〇 | |||||||||
| 頭部の左右方向からの把握(アームマッスルテスト) | 〇 | 〇 | ||||||||
EB検査
| 身体系EB検査部位と刺激・動作 | 調整前 | 調整後 | ||||||||
| 陽性 | 陰性 | 陽性 | 陰性 | |||||||
| 症状のイメージ 蝶形骨骨系 | 〇 | 〇 | ||||||||
ハード面調整法:
AMベイシック アドバンス(TMJ)
ソフト面調整法:PCRT認知調整法
|
情報系EB 身体系EB
|
反応言語 | 内容 | 調整後 |
| 症状のイメージ 蝶形骨骨系 | 貢献 | 立場:メンバー 貢献度 自身:3/10 無意識:3/10 実は以前していた仕事は辞め、最近コーチの仕事を始め、それ1本に。 チャート使用 |
陰性化 |
| 同上 | 存在感 | 理由・経緯 他のメンバーはベテランで自分はそこまでできていない気がする。 それでいいのだろうかともやもやしていた。 →最終認知 |
陰性化 |
目安検査の再評価結果:上記の図に記載
特記すべきコメント:
以前いらしていた時とお仕事が変わっていたのをここで把握。
前回の反応を見ても一貫性があり、患者さまも施術者も納得感があった。
普段は不定期に症状がある時のみにご来院されるような方であったが、
今回は治療に対する患者さまの前向きな姿勢を感じた。
4回目:13日後来院 R7,5月23日
患者コメント(愁訴):
だいぶいいがまだ詰まる感じ。
特に仕事の後の疲れた時に出る。
症状の数値化:
| 症状の程度 | 1~2/10 |
| 予期不安 | 1/10 |
| CGI-I(初回と比較した改善の程度) | 2/7 |
| CGI-S(初回の症状の程度) | - |
PCRT目安検査
| 検査部位と刺激・動作 | 調整前 | 調整後 | ||||||||
| 陽性 | 陰性 | 陽性 | 陰性 | |||||||
| 右耳への音叉刺激 | 〇 | 〇 | ||||||||
| 右耳への指鳴らし | 〇 | 〇 | ||||||||
| 右TMJの上方圧(アームマッスルテスト) | 〇 | |||||||||
| 右TMJの後方圧(アームマッスルテスト) | 〇 | |||||||||
| 右内側翼突筋の圧痛 | 〇 | |||||||||
| 耳抜き(アームマッスルテスト) | 〇 | 〇 | ||||||||
| 頭部の前後方向からの把握(アームマッスルテスト) | 〇 | 〇 | ||||||||
| 頭部の左右方向からの把握(アームマッスルテスト) | 〇 | 〇 | ||||||||
EB検査
| 身体系EB検査部位と刺激・動作 | 調整前 | 調整後 | ||||||||
| 陽性 | 陰性 | 陽性 | 陰性 | |||||||
| 症状のイメージ 蝶形骨骨系 | 〇 | 〇 | ||||||||
ハード面調整法:
AMベイシック アドバンス(TMJ)
ソフト面調整法:PCRT認知調整法
|
情報系EB 身体系EB
|
反応言語 | 内容 | 調整後 |
| 疲労時の症状のイメージ 蝶形後頭結合軟骨系 |
団結心 | 分野:仕事 団結心の評価 自身:4 無意識:6 →環境が変わったこと スタッフの入れ替わりかと思ったが反応なくチャートを使用。 |
陰性化 |
| 同上 | 競争心 | 分野:趣味 自身:2 無意識:2 変わっていたのは、自分のテニスの向き合い方だと気付く。 |
陰性化 |
| 同上 | 同上 | 経緯 仕事になっていた。 もう趣味の頃の感覚でやってはいけないと思っていた。 そのことにもやもやしていたと気付く。 →最終認知 |
陰性化 |
目安検査の再評価結果:上記の図に記載
特記すべきコメント:
非常に重要な回であったと感じた。
施術終了後に大きく表情が変化して驚いたようだった。
本人も納得感が強く、時間があったのもあり、患者さまと今回の反応の感想を言い合っていた。
5回目:17日後来院 R7,6月9日
患者コメント(愁訴):
症状ほぼ消失し、不安感もほぼない。
大学病院の検査の予定日も近くなってきたが、正直不要と感じている。
その前にせっかくなのでもう一度見てもらおうということで来院。
症状の数値化:
| 症状の程度 | 0/10 |
| 予期不安 | 1/10 |
| CGI-I(初回と比較した改善の程度) | 2/7 |
| CGI-S(初回の症状の程度) | - |
PCRT目安検査
| 検査部位と刺激・動作 | 調整前 | 調整後 | ||||||||
| 陽性 | 陰性 | 陽性 | 陰性 | |||||||
| 右耳への音叉刺激 | 〇 | 〇 | ||||||||
| 右耳への指鳴らし | 〇 | |||||||||
| 右TMJの上方圧(アームマッスルテスト) | 〇 | |||||||||
| 右TMJの後方圧(アームマッスルテスト) | 〇 | |||||||||
| 右内側翼突筋の圧痛 | 〇 | |||||||||
| 耳抜き(アームマッスルテスト) | 〇 | |||||||||
| 頭部の前後方向からの把握(アームマッスルテスト) | 〇 | |||||||||
| 頭部の左右方向からの把握(アームマッスルテスト) | 〇 | 〇 | ||||||||
EB検査
| 身体系EB検査部位と刺激・動作 | 調整前 | 調整後 | ||||||||
| 陽性 | 陰性 | 陽性 | 陰性 | |||||||
| 症状のイメージ 蝶形骨骨系 | 〇 | 〇 | ||||||||
ハード面調整法:
AMベイシック アドバンス(TMJ)
ソフト面調整法:PCRT認知調整法
|
情報系EB 身体系EB
|
反応言語 | 内容 | 調整後 |
| 疲労時の症状のイメージ 蝶形骨骨系 |
存在感 | 立場:メンバー 自身:3 無意識:3 |
陰性化 |
| 同上 | 同上 | 経緯・理由 自分の実力の部分の自信 |
陰性化 |
| 同上 | 同上 | 経緯・理由 趣味としてはキャリアがあるが、仕事としては周りの人の方が経験もあり、自分でいいのだろうかとモヤモヤしていた →最終認知 |
陰性化 |
目安検査の再評価結果:上記の図に記載
特記すべきコメント:
前回施術後同様すっきりとした表情。
前回の重要な気付きからさらに深く納得されたようだった。
以降ご来院はなかったが、後日お電話で確認したところ、大学病院の検査は不要であると判断しキャンセルし、以降体調良好とのこと。
考察:
右耳の閉塞感及びその不安感。
現在はもう治療を終了し、先日症例報告として提出させて頂きたいというお願いの電話をした際、もう症状はなく健康に過ごしているというご報告を受けたので、完治ということで本症例を報告させて頂く。
ポイントは4回目の、ソフト面治療中に出てきた《団結心(分野:仕事)》から深掘りして、《競争心(分野:趣味)》がキーワードとしていて現れていたことで、同じテニスという存在が趣味から仕事へと捉え方が無意識に変化していたのだ、ということの患者さま自身の気付きであったと考察する。
かつては趣味としてテニスを楽しんでいたはずが、コーチとして職場に所属し仕事としてやる以上同じ気持ちで取り組んではならないという無意識の気持ちの変化と、その変化にまだご本人自身が折り合いをつけきれていないことの“もやもや”がストレスであった、という事がわかり、それを最終認知として施術した後の患者さまの納得感のある表情は、その後の実際の症状の変化をみても、とても大きなものであったと思われる。
患者さまがテニス競技者でイップスという存在を事前に知っていたことも、この施術を抵抗なく受け入れることができた要因として大きく感じる。
脳のイメージやストレスが筋骨格系の随意運動にエラーを起こすことを理解していた為、
施術中や施術後の会話もスムーズで、陽性反応から陰性反応に変化することが症状の改善に繋がることを受け入れやすかったことは、患者さまの通院のモチベーションにも繋がる重要なことであると感じた。
前述したお電話でのやりとりで、是非この経験を使ってくださいと快諾して下さった上に、ご自身と似たような症状で悩んでいる方がいた際に、「もし病院で変わらなければこのような方法もいいかもしれない」という風に勧めてくださったというお話を聞き、PCRTに出会い、学び、実際にお役に立つことが出来て本当によかったという気持ちと、改めてPCRTという治療法がこの現代に必要とされるものであり、より多くの方を救う事のできる素晴らしいものであると確信した。
今後もこのような方を増やすことが出来るよう研鑽し邁進していきたい。