頭部・肩と肩甲骨付近の痛み
報告者:石田 尚也(ひより整骨院)
2019.10.29
| 【性別・年齢】 | 40代 男性 |
| 【ご職業】 | 市役所職員 |
| 【症状】 | 頭痛・肩と肩甲骨付近の痛み その他、問診表には慢性疲労、胸部痛、イライラ、不眠などの不定愁訴を記入 |
| 【いつから?】 | 平成14年頃から、肩や肩甲骨の症状が出始める 平成20年頃から、頭痛 |
| 【問診】 | 肩や頭痛の症状は週に2~3回の頻度で起こる 仕事を休む日が2週間に1度はある 早朝覚醒で睡眠時間が4時間程度、3時4時ぐらいに目が覚める 脳神経外科でMRI,CTを撮ったがストレートネックの診断以外は異常なし 平成20年頃から頭痛外来に通うが薬を飲んだ時以外の改善はなし 言葉が出なくなったこともあった 薬を飲むと安心して症状が緩和する 問診表の施術希望欄に脳神経系の誤作動調整にチェック 昨年、病気でお母さんが他界 |
| 【施術内容】 | 《初回施術》 【現在の症状】 6 【自律神経系】 7 【メンタル】 10 問診の段階でご本人がメンタル系の施術の必要性を感じたので、全身をAM(アクティベーター)のベイシック調整をしてからPCRTを行う メジャーはPRT検査で頭痛が陽性反応を示す 症状イメージで陽性 症状が強くなる時とそうでない時があるとのだったので1日のサイクルパターンのイメージで反応を検査 ・通勤のために車に乗り込むイメージで陽性反応 ・通勤中会社が近くなるイメージで陽性反応 ・職員が次々に出社してくるイメージで陽性反応 (管理職で決まりはないが1番に出社する事を自分のルールにしている) それぞれのイメージで呼吸振動法で調整して、陰性化 【現在の症状】 6⇨4 【自律神経系】 7⇨5 【メンタル】 10⇨4 まで反応が下がり、初回は終了 《2回目 1週間後》 サイクルパターンで ・会社が近くなるイメージで陽性反応 ・職員が次々に出社してくるイメージで陽性反応がぶり返していました PRT検査でソフト面で反応したので、ソフト面からの調整を選択 団結心で陽性反応 ⇨上司としての自分と部下との団結心が陽性反応 犠牲心 ⇨直属の上司である課長が亡くなって、その仕事の後処理をしなければならなくなったで陽性反応 意念調整法+呼吸振動法で調整し、それぞれ陰性化 《3回目 1週間後》 睡眠時間が7時間ぐらいになった 頭痛も1週間に1~2回に減ったと実感 肩や肩甲骨の痛みは訴えなくなった 2日後から2週間の休暇に入るため、症状軽減か? PRT検査では1回目のサイクルパターンも団結心・犠牲心も陰性反応 頭痛でメジャー反応が出ていたので、継続 愛情 ⇨お母さんが亡くなったことで、信頼できる人がいなくなったと感じるで陽性反応 警戒心 ⇨お父さんを、息子として経済的にも身体的にも支えなければいけないので仕事を辞めることは出来ないで陽性反応 意念調整法+呼吸振動法で陰性化 ⇩ 《6回目》 頭痛は、ほとんど症状消失 薬を飲まなくても過ごせるようになっている この間に隣の部署に異動しているが、仕事は落ち着いて出来ている。 みんなよりも早く出社しなければならないというこだわりを捨て、朝カフェでゆっくりと時間を過ごしてから出社してもいいんだという心の変化を感じて実行することで、職員が出社してくるときの緊張がなくなった。 早朝覚醒で陽性反応が出ていたので、PRT検査でソフト面調整法を選択 探求心 ⇨部下よりも仕事が出来るように、早く仕事を覚えなければいけないで陽性反応 犠牲心 ⇨部下のために、自分の仕事時間を費やすで陽性反応 意念調整法+呼吸振動法で陰性化 さらに、胸部痛を訴えていたので、目安検査を行いメジャーを大胸筋、筋肉に設定 団結心 ⇨部下とのトラブルで陽性反応 (確かに、以前も痛くなったときは人とのトラブルがあった時に症状が起こったと気付かれた) これも意念調整法+呼吸振動法で陰性化 【現在の症状】 4⇨1 【自律神経系】 5⇨1 【メンタル】 5⇨2 まで変化 現在も治療継続中 |
| 【考察】 | この患者は、頭痛外来や整形外科に来院履歴があり、症状の改善が構造からくる症状ではないと感じ、機能的やメンタル系の治療を望まれていました。 実際、首や肩甲骨の症状は3回目までには訴えなくなっていましたが、頭痛や早朝覚醒・帯状疱疹、胸部痛などの不定愁訴が次々と現れていきました。 その背景に仕事でのトラブル、 ・異動願いを出しているのに15年も異動がない ・上司や部下との人間関係 ・上司が亡くなった事での仕事の後処理 ・昨年、お母さんが亡くなった などの、心的ストレスが原因となっていると思われました。 ご本人も積極的に反応したキーワードに対しての無意識の誤作動パターンを探されており、回を重ねるごとに表情も明るく、元気になっていることを共有できています。 色々な医療機関に通い、何年も改善されない首や肩甲骨の痛み、あるいは腰痛など、構造的な視点では改善されない症状がPCRTによって比較的短時間で改善された今回の症例は、まさしく脳の誤作パターンが肩や腰の症状をひき起こしていると考えさせられるものでした。 人間関係や死などにまつわる、自分では変え難い環境でも、脳が痛みの症状をひき起こさないようにパターンを書き換えることで、徐々に脳はその状況に順応し、身体に影響を及ぼさなくなるという事を体感できました。 情報の引き出し方や、自分の先入観を捨て、ニュートラルな状態で施術が行えるように、PCRTの技術を高めて磨いていこうと思います。 |