群発性頭痛と片頭痛
報告者:土子 勝成(つちこカイロプラクティック)
2009.8.3
| 【患者】 | 38歳 男性 |
| 【問診】 | 15年前から肩こりと頭痛に悩んでいる男性。 ●群発性頭痛 15年前、大学の卒論の時期にパソコンに向かうことが多く頭痛を発症。 始めは肩こりから背中の痛みであったが、徐々に頭痛が現れてきた。 この頭痛は首の後ろの緊張から起こる緊張性の頭痛であった。 同時に、時々両目の奥に激痛が起こることもあった。 この時の症状としては目の奥の激痛、首の張り、吐き気などである。 これらの症状はいつも突発的で、いつ起こるかわからない。 昨年までは年に2回の頻度であったが、今年になって月に2回と増加したため、大学病院を2件受診。 専門医は、問診だけで精密検査なし。 見解は原因不明だが、ストレスだろうとのこと。 頻度が週2回になったらまた来るように言われた。 ●片頭痛 別に4~5年前から現れる頭痛がある。 症状は重い・じんわりとした右側頭部の痛み。 この頭痛は休日になると発症するもので、発症直前に分かる。 チーズを食べて痛くなった経験もある。 アルコールは飲まない。 この症状は市販薬のバファリンでどうにか治まる。 最近は2週間に1回の休みだが、必ずこの痛みが現れる。 |
| 【一回目の治療】 | 眼球アクティベータ治療を10分程度行い、すぐにニューロ・パターン・セラピー(心身条件反射療法)を行う。 群発性頭痛をイメージしていただき反応を見る 視覚→会社の人→①、③、④の人で反応→+ 仕事が嫌い→理由→+ 片頭痛をイメージしていただき反応を見る 聴覚→死にたい→理由→+ |
| 【二回目の治療(3日後)】 | ニューロ・パターン・セラピー(心身条件反射療法)を行い最後に10分くらいアクティベータを行う。 症状 なんとも言いがたい。 2日前の日曜日の休みは、もやーと重い頭だった。 月曜日も同じで、本日は朝一で下痢だった。 通常片頭痛があると下痢が終わりを告げる合図となっている。 しかし、ここ2~3週間で一番良い状態である。 「もやーと重い頭」で反応を見る。 視覚→自分自身→理由(自分を責める)→ものが下に落ちることに異常ないらだち→+もう一度イメージすると聴覚で反応 聴覚→自分自身→自分を責める→ものが下に落ちるときの感情と言葉「どうしてだろうなー」(くだらないことでいらいらする。切っているねぎが落ちることや、鉛筆が落ちること。下が汚い感情ではなく、落ちることに対するいらいら。昔からある。)→なぜそんなにいらいらするのか分からない→時系列で確認→過去→中3→家族関係→おじいさんのガン→小1からの悩みの歯車がかみ合う(複雑な家族関係の解決)→+(疑問が解決して良かった) |
| 【三回目の治療(2日後)】 | 症状 本日休みで頭痛は出ていない。 普段は寝起きから頭が痛く意識もはっきりしないが、今朝は意識もはっきりしており痛みもない。 もやもや感のみ。 もやもや感で反応を見る→いらいらするとのことがあるとの問いに反応を見る。 聴覚・視覚→「ぶっ殺してやる!」→理由→分からない→自分自身→自分をぶっ殺したい感情がある→ぶっ殺したい自分自身に色づけしテレビをイメージし漫画風に行う→ぶっ殺したい自分は青い色→+「楽しいね」と言う自分はベージュ色 良い状態なので一週間空けて経過観察する。 |
| 【四回目の治療(1週間後)】 | 症状 頭痛も無く良い状態。多少のもやもや感のみ。 多少のもやもや感で反応を見る。 会社関係→部下に対するいらだち→視覚→+(部下の顔を犬) 人間関係→仕事関係→家族関係→父親に対するストレス→+ 状態が良いので10日間空ける。 |
| 【五回目の治療(13日後)】 | 症状 頭痛は起きていないが、本日は早引きして寝ていた(仕事が忙しく疲労のため)。 今、寝疲れもなく体調良好。 アクティベータのみ。 時間を空けて群発性頭痛の経過観察を行う。 |
| 【六回目の治療(20日後)】 | 症状 頭痛も無く良い状態(群発性頭痛・片頭痛共に現れていない)。 来院から45日経過するが群発性頭痛の発症は無かった。 仕事の失敗→+ 今までの切り替えを再チェックして、反応が見られたものについて対応。 頭痛のない生活がこんなにもいいものなのかと思ったとのこと。 |
| 【まとめ】 | 今回痛みの軽減にともない日程を空けて経過観察していきました。その時々で現れた問題を一つずつ解決したことが良い結果となりました。また、男性の心の問題は重いものでしたが、こちらは感情移入せずに淡々と行ったこともよかったと思います。 ものが落ちていらいらする感情や、死にたいとか自分を殺したい過激な感情も、色づけしたり、漫画的に切り替えたことは良かったと思います。 今回、症例としては珍しい群発性頭痛の改善が見られて自信となりました。 |