生体エネルギー療法としてのPCRT

「構造体」ではなく「エネルギー体」として

 
心身条件反射療法(ニューロパターンセラピー)PCRTでは、身体を「構造体」としてとらえるのではなく、「エネルギー体」としてとらえ、エネルギー的に検査を行い施術することを強調しています。
 
医療者のみならず、私たちは医学モデルを基本に病気や健康を考える教育を受けてきました。それ故に構造異常にばかり目を向ける傾向があり、「身体の問題」=「身体の構造異常」というように「体調不良の原因は構造異常にあり!」と思い込んでしまう傾向があります。

 
メディカルモデル(通常医療)では、科学的な根拠があるかどうかが重要課題です。科学的というと目で確認できたり、数値的に確認できる必要があります。よって画像診断などによる目で見て確認できる構造異常による障害や病気の治療は得意とする分野です。
 
しかし、病気や様々な健康問題は目で確認できる構造的異常だけが原因ではありません。特に慢性疾患などは目では確認することのできない「機能的な問題」、さらには「生体エネルギー的な問題」がかなりの割合で影響を及ぼしています。PCRTではそのような目では確認できない「生体エネルギー」に注目しています。
 

 
PCRTで特に注目している生体エネルギーは、「神経エネルギー」と経絡やチャクラなどを含む「生体エネルギー」です。身体を統合的にコントロールしているのは脳・神経系です。脳・神経系は電気系統のような役割を担います。PCRTが注目しているのは、電気コードや配線などの物質面や構造面ではなく、そこを流れる電流、すなわち“エネルギー”です。
 
神経エネルギーがブロックされたり干渉されたりすると、その領域の「働き」に支障をきたし、様々なバランス異常が生じます。また、「経絡エネルギー」は主に五臓六腑に関係する「気」の流れに影響を及ぼします。それは東洋医学的にも古来より重要視されており、その経絡のバランス調整をすることで、様々な不調が改善されます。
 

 

PCRTでいう“エネルギー”とは、“情報”であり、“波長や周波数”という言葉と同義的にとらえています。量子力学では、物質の最小単位まで追及していくと、「すべての物質は粒子であり波である。」と言われています。
 
量子力学的に身体や健康を考えると、肉体=エネルギー=波動=振動=周波数=情報という概念が符号します。量子物理学的な観点からいうと、物質自体も究極的には、“波長や周波数”であり“エネルギー”や“情報”として考えることができます。そして、そのエネルギーの情報交換が、肉体内の様々なレベルで行われ、エネルギーバランスが調和されている時が健康であり、自然治癒力や免疫力が最大限に発揮されている時であると考えます。
 

 

 
そのエネルギーバランスは、細胞レベルから臓器系、筋肉系、骨格系、循環器系、ホルモン系、免疫系など様々なレベルに及びますが、すべてのシステムを統合しているのは脳・神経系です。そして、脳・神経系は、肉体のみならず外界との関係性においてもエネルギーの情報交換を行いながらバランスを維持しており、身体の内界と外界との関係性においてエネルギー的なバランス異常が生じると、脳・神経系の機能や生体エネルギー系が乱れ、健康に影響を及ぼします。丁度、ラジオやテレビの電波が干渉されて、音声や映像が乱れるように、脳・神経系の内界のエネルギー情報と外界の情報とが干渉されて、身体の機能に影響を及ぼすのです。PCRTではその結果として健康問題が生じると考えています。
 

 
このような生体のエネルギー系のバランス異常を引き起こす部位を、PCRTではエネルギーブロック(EB)と呼び、そのEBは生体内では様々な「誤作動」の原因になります。EBの種類や部位は多岐にわたります。EBが生じるシステムには、神経系、内分泌系、免疫系、あるいは経絡、チャクラ、生体マトリックスといった生体エネルギー系などに関係するEBもあります。PCRTを実践している臨床現場で、大切にしていることは、これらのEBが消失することで、患者様が抱えている症状が改善することと一致しているかどうかです。PCRTの長年の研究ではほぼ一致しています。
 

 
例えば、PCRTの臨床では、慢性的な関節の痛みや筋肉のこり感などの症状の原因の元をたどると、身体の内界と外界(メンタル系を含む)とのエネルギーバランス異常から始まり、生体内の脳・神経系を主とするコントロール系や生体エネルギー系が誤作動を引き起こし、神経系や筋肉系の機能異常が生じ、痛みやコリなどの症状が慢性的に繰り返される場合が多いようです。
 
PCRTでは脳科学的に、「反射系」「大脳辺縁系」「大脳皮質系」という脳の機能レベルで検査を進めながら、合わせて、神経系を含めた生体エネルギー全体を調節するという考え方で施術を進めていきます。
 

 
一般的に体の構造的異常を症状の「原因」としてしまうことが多いようです。例えば、腰痛の原因とされる椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの変形は一瞬で起こるものではありません。身体のバランス異常によって長年蓄積された骨や関節などへの負担やストレスが継続的に生じた結果です。
 
そのよう構造異常を外科的に修復することで症状が改善される場合もありますが、変形の元の原因になっている身体のバランス異常が改善されなければ再発することも少なくはありません。
 
さらに身体のバランス異常は、脳・神経系や経絡などの生体エネルギーバランスの異常から生じます。分かりやすく言えば、各部位の「部品」よりも、それをコントロールする「電気系統」に主な原因が隠れているのです。